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信じたくないしその言葉を簡単に文字にして残したくない。言葉は暴力だ。その文字の羅列を目にした瞬間に瞬時に意味を理解できてしまう我々は、ちゃんと高等動物であって、それがゆえ愚かさを上手に隠すことができない。

ただのローマ字4文字と漢字2文字じゃないか。
自らの手で、指先でキーボードを押しディスプレイにそれを表示させることが、彼らの抱く罪悪感や無念さ・虚しさを助長してしまうような感覚に襲われて、どうにも忍びない。

多くのアラサーがそうであるように、私たちは、気付いた時にはすでに彼らに親近感を感じていた。最年少のメンバーのことを一番年齢が近いから、という理由で好きになったのはいつの事だっただろう。「青いイナズマ」がリリースされた頃、雑誌の抱かれたい男No.1に選ばれたメンバーがやたらセクシーで、小学生の私たちは小さな手のひらで顔を覆いながら指の隙間を開きこっそり憧れていた。毎週の冠番組をみては休み時間にコントの真似をした。歌が下手なメンバーの司会番組を週に何本も見ていた。メンバー主演の2時間ドラマ「僕が僕であるために」をビデオ録画して、友人と何度も一緒に見てはモノマネをした。後輩グループや別の興味の対象が次々と現れ、彼らが話題の中心でなくなっても、リビングに行くと彼らは必ずそこにいた。まったく知らない人なのに、こちら側はいつでも会えている気になっていた。

うまく言葉にできない。
彼らからもらったものをうまく言葉にすることができない。
いま一番伝えたいことなのに、彼らの存在が生活に、人生に根付き過ぎていて、客観的に説明なんてできない。

昨年彼らのコンサートを目当てにナゴヤドームに行った。
2015.1.11 SMAP「Mr.S」@ナゴヤドーム

「Joy!!」は本当に幸せでハッピーで最高で、、、この曲どうするの?
「Joy!!」だけじゃないよ「SHAKE」だって「世界に一つだけの花」だって「オリジナルスマイル」だってどうするの!!!!!
日本にはSMAPにしか歌えない歌がたくさんあるんだよ!!!!!
彼らにしか説得力を与えられない歌がたくさんある。
彼らからなら勇気をもらえる歌がたくさんある。

せめてこんな空気の抜けたしわしわの風船のようではなく、ド派手な花火を死ぬほど打ち上げまくって、サラリーマンの一生分の平均所得1万人分ぐらい荒稼ぎしてからニヒルに笑って去って欲しかった。


こんな終わり誰も望んでない。
誰も望んでないよ。


ただ悔しい。
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ライブDVDは昨年12月に発売された。未見のままで行った。感想がどうにも言葉にならない。やはりいまからでもDVDを買うべきか。でも、感想はどうにも言葉になる気がしない。圧倒されたし毒された。国民的アイドルは国民的スーパースターとなり、国民的親友となり、その日そのままそこに立っていた。そこは彼らをすぐ隣にも感じるし、同時に遥かな距離をも感じる異次元の空間だった。


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